人の脳は勝手に「何を見るか」を決めていて、必要な情報だけを拾って記憶しているというのはよく知られてる事だと思います。
同じものが置かれた同じ環境の部屋に同じ時間いても、その人が「何を見ようとするか」で人によって記憶してることが変わるわけです。
ある人は「猫が窓から覗いてて可愛かった」と言い
ある人は「威圧的な本棚があって窮屈だった」と言い
ある人は「静かで、それぞれが自分らしく過ごしている感じのリラックスした空間だった」と言い
ある人は「知らない人だらけで、みんな緊張感して、ピリピリした空気だった」と言う。
その人が何に注目して、それをどう受け取るかで、同じ部屋が全く違ってくるんです。
これは、「この世界」でも同じです。
同じ世界にいても「嫌なこと」を探して記憶することが大事だと思ってる人にとって、この世界は嫌なことだらけでしょう。
嫌なことと嫌な奴だらけなのが当たり前で、みんなそうで、そう思ってないやつが呑気かバカなだけだ、と思ってるかもしれません。
いくら「この世界は素晴らしい、幸せだ」という人がいても「嘘つきだ!」「ずるい!あいつも不幸になればいい!」と言い、嫌なことを探して集めて「ほら!こんなに悪いことが沢山!最悪な世界だ!」と証明しようとする。
そういう生き方をしてる人は沢山いますよね。
確かに人間は「嫌なこと」「悪いこと」を記憶に残しやすいように出来ています。
ストレスに感じたことは、どんなに小さくても覚えている。それなのに嬉しいことは忘れてしまう。
「私だけお菓子をくれなかった!意地悪された!」はずっと考えてムカムカしてるけど、「私にだけそっとお菓子くれた」はそんなに強く長く味わったりしない。
だから「良かったこと」は意識的に記録して、思い出せるようにした方がいいんです。
嬉しかったり、美味しかったり、楽しかったら、それを言葉にして残した方がいい。
じゃないと忘れてしまうから。
ご自身のSNSや、メモ帳や、日記を振り返ってみてください。
嫌な情報、悪い予想、悪口、愚痴はどれくらい出てきますか?
それは、良い事や好きなことより多いですか?少ないですか?
良い事も、悪いことも、探そうと思ったら脳は勝手に選んで見つけて記憶してくれます。
全ての物事には、良い面も悪い面もあります。どんな悲しい出来ことにでも「良かったこと」が含まれます。
そのどちら側を見るかで、世界が変わります。
どちらを探して記憶するかで、同じ世界、同じ時間、同じ人生が、幸せか不幸か決まるのです。
だからまず、SNSや書き残したものから「好き」と「嬉しい」を増やしていきましょう。